カテゴリー: 持論

  • あの日あの時あのスマホで君にLINEしなかったら

    あの日あの時あのスマホで君にLINEしなかったら

    今日久しぶりに出勤して浦島太郎状態だったmasakuroyです。

    な、なんか皆ピリピリしてるぅ!! こ、こわいよぉお!!! これが年度末というやつか・・・

    今年もどうせ僕が東京に戻る辞令はないであろう・・・・

    最近よく思うのだが、子供のときにダメだと言われていた事が今は大人が普通にやっているという事に気付いた。

    例えばスマホ。 昔ぼくがゲームボーイで必死にスーパーマリオブラザーズをやっていた時、ご飯を食べながらゲームボーイをやるんじゃありません!とか歩きながらGBをやっていると歩きながらやるんじゃありません!と言われたものだ。

    だけど今はメシを食いながらスマホ。

    移動しながら歩きスマホ。

    電車に乗りながらスマホ。

    トイレの中でスマホ。

    机の下でスマホ。

    テレビみながらスマホ。(どっちかにしろ!!)

    寝ながらスマホ。

    いつでもどこでもいい大人がスマホをやっているではないか。

    これではガキに注意など絶対できないではないか!!

    例えば子供に「おとーさん、スマホおぎょうぎわるいよ」みたいなことをいわれているのに

    「ちょっとまって、今クラッシュオブクランいいとこだから」と言っているお父さんがいたらめっちゃかっこわるいではないか!

    そんなスマホ中毒予備軍のあなたはこの歌を聞いて出直せい!!

    キュウソネコカミー / ファントムヴァイブレーション

    スマホはもはや俺の臓器!!

    眠い! 今日はもう寝ますおやすみ! だけど寝る前にスマホでまとめニュースとか見ちゃうんだろ〜な

     

  • マリッジ 〜結婚とはどんなものかしら〜

    マリッジ 〜結婚とはどんなものかしら〜

    皆さんこんばんは。

    子供のとき動物園でペリカンに頭をかじられて号泣した事のあるmasakuroyです。

    あいつらめっちゃ怖いですよ。くちばしがものっすごい広がりますからね。頭丸ごと食われかけましたから。鳥は舐めちゃいけませんZE。

    さて、今日は「結婚」ということに関して書いていきたいと思う。

    男にとって30歳とはある意味結婚の適齢期であるように思う。

    現に仲の良い友達が何人か今年結婚した、あるいはする。 僕の父も結婚したのは30歳のときだと聞いている。

    ある程度経験を重ねて落ち着いてきて、仕事をこれからバリバリこなす時期に身を固めるというのはとても自然な選択肢のように思える。

    鯉のプリンス堂林は若いけど結婚したしな。偉いよ。

    クソッ、俺が好きだった枡田ちゃんと結婚しやがって・・・・う、羨ましいよ〜〜(震泣)

    僕も上司からよく「masakuroy、、お前早く結婚したほうがいいぞ」と言われる。

    僕「まじっスか!? なんでっスか!?」

    上司「歳とってから子供できるとなぁ・・マジで辛いぞ・・・お前40で子供できたら、子供成人するとき60だぞ・・? 子供の運動会があったとき、走れなくなってるよ」みたいな事言われた。

    まぁたしかにそうなのかもしれないけど、、そこまで言われてもイマイチリアルではない。

    今結婚をしない人なんてゴロゴロいるし、個人の選択肢ではないか・・・・

    お一人サマという言葉がマーケティング用語になっている時代だし。・・・お一人サマだって全然マイノリティやないで。・・・むしろ連帯感強いで。

    たしかに子供が欲しいなら早く結婚するに越したことはないが、子供が欲しくないなら別に結婚しなくてもいいではないか。

    結婚してセックスレスに陥り、関係が破綻して経済的・精神的にもボロボロになって離婚するくらいなら、最初からしないほうがいいではないか!

    しかしいくつになっても仲いい夫婦もいるし、割り切ってる仮面夫婦もいるし、「おめーの泣きっ面なんて犬も食わねーよ、カーッ、ペッ!!」といって関係に終止符を打つ夫婦もいる。

    これは結婚生活をはじめる前にわからないものだろうか・・?

    小さな性格の不一致やすれ違いがやがて大きなものになり、修復不可能なものになってしまうのだろうか・・・?

    何年にも及ぶ結婚生活の末に何も残らなかったら、悲劇以外の何ものでもないではないか・・・・

    僕だって親友と四六時中ずっと一緒に生活しろと言われても、そのうち息が詰まってもう勘弁となるかもしれない。 ただでさえ難しい男女間なのだから上手く行かない事があるのは当然だ。

    夫婦生活をあらゆる観点からビックデータで分析して、結婚生活が破綻しないように定点観測的にコンサルティングするビジネスって結構需要あんじゃないの? ・・・もうあるか。

    僕は結婚って色んな形があっていいと思ってるんですよね。週末婚とか別居婚とかね。(金がないとできないか・・・)

    そんな中、僕の思っていた疑問を題材にいま素晴らしいドラマが放送されている。

    杏・長谷川博己主演の「デート 〜恋とはどんなものかしら〜」だ。

    オーソドックスな月9など全く興味をそそられないが、これはほんと全話見ておけばよかったと思った(2話と8話しか見てない)。

    杏演じる主人公・薮下依子は東大大学院卒の国家公務員で30歳になるまでに結婚したいと思ってるんだけど、あくまで結婚は契約でありそこに恋愛感情は要らないと考える超合理主義者で尋常ではない堅物なんだわ。

    女子の間で「アヒル口」が流行ってるから、これをやれば男は嬉しいと間に受けて超絶不器用なアヒル口(クソウケる)をやってみたり、遊園地に行くのに「あちこち動き回ることが想定されるから」と登山に行くようなフル装備でデートに現れたりとやること成すこと変でマジ笑える。(しかし杏って魅力的な女優さんになったね・・・スタイルいいし演技うまいし・・好きです♡)

    一方長谷川博己演じる谷口巧は「昭和初期には高等な教育を受けながら職につかず、教養を深める”高等遊民”という存在が社会的に認められていたんだ!」というセリフが口癖の筋金入りのニート・実家パラサイトである。(このドラマ見て長谷川博己演技うまくてかっこいいな〜と思った。そりゃこんな魅力的なやついたらモテるわ)

    巧は巧で遊園地に行くやいなや人ごみに酔って「僕はこんな民度が低そうな子供がいる場所はきらいなんだ!!」と豪語したり、「僕は出歩かないし金はかからない!DVDと本を買う金だけあればいい!掃除洗濯料理や育児などの家事は僕にまかせて安心して外で稼いできてくれ!! 僕には寄生する対象が必要なんだ!!母親が体調を崩したら僕はどうすればいいんだ!」と必死にまくしたてる様子が相当に滑稽である。(真人間である中島裕翔演じる鷲尾の「だから働けばいいだろ!」という至極全うなツッコミがまた面白い)

    しかし昔は結婚するのが当たり前で、適齢になったらお見合いして結婚して〜…って定石な社会システムが破綻し、「結婚するかしないかはあくまで個人の自由である」という現代において、このドラマは常識的な価値観に一石を投じる素晴らしい作品だと思う。めちゃくちゃ笑えるし。

    ドラマはいよいよクライマックスへと突入する。 自分が本当にしたいのは結婚ではなく恋だと気付いた依子が巧と婚約破棄して鷲尾に交際を申し込み、巧はずっと巧に横恋慕していた佳織から「拾ってやるよ」と言われてまんざらでもなかったりで、なによりも結婚が唯一の目的だった二人が不必要だと思っていた恋をするとどうなるか?という展開が描かれる気がする。 今後ドラマがどういった形で終幕を迎えるのか楽しみでならない。

    最後に結婚に関する面白いウェブ記事リンクのせときます。 このシリーズまじ大好き。

    「結婚って本当にメリットがないの!? 老夫婦に結婚して良かったことを聞いてみた」

    あとこれも。身につまされるわ

    「53歳独身だけどやる事なくて辛い」…中年男性のブログが大反響

     

     

     

  • モテキ

    モテキ

    人生にはモテ期が三回あるという。

    一回目はあった。小学生の時だ。

    小学生のとき僕は結構モテていたと思う。

    バレンタインのチョコとか結構もらったし(小3の時:3個だけどね。これMAXだけどね)、女子から手紙ももらったりしていたので、多分モテてたんだろう。

    当時、僕はトークが達者であったので、席替えした時に可愛い子が隣になったらしゃべくりセブンばりに喋りまくっていた。

    その結果別に何があったって訳じゃないけど「この子多分俺のこと好きだな〜参っちゃったな〜ハハハ」と勘違いすることが出来た。

    その時は僕は平成のプレイボーイ石田純一・羽賀研二の系譜に連なる生粋のモテ男だと勘違いすることが出来たのだ。

    しかし中学生に上がってから暗黒期に突入する。 思春期になり天パが激しくなり髪がうねりはじめ、髪型がキマらなくなってきたという事もあるのだが、「トークが面白い」から「挙動不審キャラ」へと変貌を遂げてしまったのだ。

    小学生までは顔も結構可愛らしかったのだが、成長期に入ってから眉毛濃くなるわ髪天パだわで、ゴルゴ13とかはだしのゲンっぽい風貌になってしまい、かつトークも冴えず奇抜な動きで笑いをとっていたから「笑わせる」側から「笑われる」側に一気にクラスチェンジしてしまったのだ。

    しかしその時の僕は卑屈だった。「笑いがとれるなら変な動きや、変な人だと思われてもいいや〜ゲヘヘ」と思い必死でわしゃわしゃやっていたのだった。 そりゃモテないわけだ・・・

    中学校の卒業式で、皆がブレザーの第2ボタンなんやら最後の告白なんやらをやっている中で、僕は悪友Yと「ったく、何やってんだよあいつらは・・・いいねぇ若い人は」などともはや達観した視点で完全なる外野を決め込んでいたのだった。

    そして僕は高校に入学し、暗黒期第2章・「戦闘潮流編」に突入する。

    僕は男子校に入ったので、周りを見ても学ランを着た男・男・男だらけ。男しかいない。

    僕たち男の子♫ ・・・・・じゃねぇよ汗くせぇんだよ!! 近よんじゃねぇ!! 席替え・クラス替えが全く面白くねぇんだよ!!

    この時僕の天然パーマは中世ヨーロッパ史に例えれば「ルネッサンス期」に突入しこの世の栄華を極めていた。 要は天パが一番激しかった時代だ。

    僕は暇さえあれば一日中前髪をあげては下ろすを繰り返していた。 髪がくるくるしているからである。 下ろそうが上げようが前髪は「ピョン♫」と可愛く跳ね上がるのだ。

    賢明な皆さんならわかるだろうが、この一連のプロセスは全く意味のない行為である。

    僕は「運動の現状をそのまま保持しようとする物体の性質を慣性という」という物理法則にのっとり、この現象を「ひとり慣性の法則」と呼んだ。

    僕の髪を理科の実験で使う物体にたとえ「スチールウール」などという心ないあだ名をつける輩もいた。
    天パは毛根の形状が違うため、髪の毛の形がゆがんでいる。その結果十分な水分を髪自体が保持できず、色つやがなくなるのだ。その結果くるくるしてるし艶ないしで、乾燥ワカメやひじき、金ダワシや前述のスチールウールに見た目が酷似してくるのだ。蛍原さんのようなキューティクルは夢のまた夢である。
    というか最初にスチールウールと言われた時は「うまい例えだな」と僕自身もちょっと笑ってしまった。だが・・・・

    ・・・・・っざけんなよ!!燃焼実験じゃねぇんだよ!! そんな簡単に燃やされてたまるかよ!! そもそも見せもんじゃねぇわ!!

    また僕はチョコが好きだったのでチョコを食べ過ぎて顔が丸くなってしまい(僕は太る時にまず顔から太る)満月に例えられ「フルムーン」というあだ名もつけられていた。

    そんなこんなで男子校にいると自分から行動しないとまず彼女が出来ることはない。

    そんな中、仲良かった友達が女の子を紹介してくれたのだ。

    僕は天にも昇る気持ちでその子とケータイメールでやり取りをし、紹介してくれた奴と僕・紹介された女の子とその友達の2対2で遊びにいくことになったのだ。

    緊張と不安で胸が張り裂けそうになる中、僕は紹介された女の子と会った。普通に可愛い子で僕は舞い上がった。 その日は4人で遊んだ後普通に解散した。

    そして後日、紹介してくれた友達から衝撃の告白を受けた。

    どうやら遊んだ後、そいつはその女の子に呼び出され、泣きながら「あんな人じゃないと思ってた!!」と言ったというのだ。そして泣きながら相談する女の子を励ましているうちに二人は付き合うことになったという事だった。・・・・

    ガビーン!!!である。 なんやねんそれwww!!  「そんな人じゃない」って完全に見た目やろw!! 天パか!この天パかいな!! 天パを差別するやつなんざこっちから願い下げやーー果てろ!!

    16歳の秋のほろ苦い思い出である。

    僕はそれからずっと第2のモテ期を待ちわびている。

    まだ2回もモテ期が残されているなんて胸が踊る。ある意味ワンストライクツーボールくらいのノリである。 しっかり球を見て「当ってくれ!」という感じで打球を地面に叩き付ければ上手い具合に内野を抜けるかもしれない。

    そして僕は30歳になろうとしている。 今までは「まだ20代だし・・・」でよかったかもしれないが、30歳になっても見た目に気をつかわずにヨレヨレのサイズの合わないスーツを着たり、ヒゲを剃らなかったり、ボロボロの靴を履いていたりしたら恥ずかしいと思うようになった。

    見られる立場だと思い細部に気を配らないといけないのだ。 スマホがあるのに時計見る人なんてあんまいないけど、いい時計をしている人はやっぱりわかる。 あぁ金ないけど貯めてタグホイヤーの「アクアレーサー」が欲しいわ〜

    あとまだ早いかもしれないけどさりげなく香るくらいの香水は持っておきたい。 もしかしたら加齢臭が出始めないとも限らないからだ。

    30代のカッコいい男になる為の第一歩はまず見た目からだ。 とりあえず見た目から入るしかない。

    見た目に気を遣ってさえいればもしかしたら「この人かっこいい!キャ♡」っと思ってくれる人が2,800万人に一人くらいいるかもしれないではないか! 第2のモテ期を呼び寄せるためにはその0.00000003571%に掛けるしかない。

    この先年齢を重ねていく中で、見た目に気を遣わないズボラな感じにはなりたくない。

    何歳であってもオシャレに気を遣っている人はすぐにわかる。

    僕が憧れるナイスミドル・浅野忠信や佐々木蔵之介や及川光博や渡部篤郎や長谷川博己に少しでも近づけるように自分磨きを頑張りたいものだ。

     

    ・・・・まぁなんだかんだ言っても一番大事なのは結局中身だけどね!!

    Fin.

     

     

     

     

     

  • お一人サマご一行

    お一人サマご一行

    昔から単独で行動してしまうことが多い。

    ひとりで何でもやってしまうのだ。

    ふと思い立ったときにすぐ行動するので、人を誘う時間がないのだ。計画性がなさすぎるとも言える。

    逆に人を誘って何か面白いことするのは苦手なので、自分から企画することはほとんどない。

    基本誘われ待ちである。これは子供のときからそうだった。 自分から友達の家に遊びに誘いにいくことがなく、友達のほうがいつも家に来ていた。

    誰もが子供のときに経験している「●●ちゃん、あーそぼ」という台詞は僕は言ったことないかもしれない。

    これから「おひとり様エピソード」をあげていこうと思う。

    ひとり映画・ひとり美術館は当たり前である。

    ひとり映画で一番恥ずかしかったが「ラブアクチュアリー」だ。

    いい映画だったが、断じて一人で映画館で見る映画ではない。断じてだ。当時の僕は何がしたかったんだ。

    ・ひとり海

    これも余裕である。 一人でふらっと海を見るために出掛けるのだ。

    鎌倉には一人で3、4回くらい行ったであろう。 由比ケ浜→寺社仏閣巡り→大仏見学コースである。お爺ちゃんか。

    ・ひとり旅

    これもよくやる。しかも何の計画もなくふらっと出掛ける。

    一昨年、3連休の中日に急に思い立ち金沢に旅行にいった。

    しかし思い立って行動したはいいものの金沢に着いた瞬間に風邪を引いた。

    熱にうなされながらせっかくの旅先の一夜をビジネスホテルでうんうん唸りながら過ごした。

    何しに金沢まで行ったんだ??・・・ だが翌日には復調して兼六園や金沢21世紀美術館を堪能できたのでよかった。

    しかし、なんで観光地はカップルばっかなんですか?!怒(当たり前)

    なんでぼっちがちょっと居たたまれない気分にならなきゃいけないんじゃい!

    「うわーあいつ一人でこんなとこ来てるww ププーw」とか思われなきゃいけないんや!!クソバカップル共が!(実際は誰もそんなこと思っていないと思われる すいません)

    ・ひとり奥多摩トレッキング

    大学2年生の夏ひたすら家にこもってドラクエし、プレイ時間が100時間を超えた頃このままではいけないと思い、唐突に一人で奥多摩にトレッキングに出掛けることにした。

    これもやってはいけない。 たまたま前を歩くのが付き合いたての大学生カップルだったりしたら最悪である。 まるで僕がふたりを尾けてるかのような体になってしまったではないか。

    自然豊かで人もまばらな奥多摩渓谷で、2組がトレッキングしているのだ。一組は若いカップル、もう一組はドラクエ漬けのぼっちである。

    しかし初々しい二人だな・・・・・ん?こっち見てんじゃねぇよ!! さっさと歩けや、後がつかえてんだよ!!

    僕は二度と一人で奥多摩には行かない事に決めた。

    そして最後、これはまさにリーサルウェポンである。絶対にやってはいけない。

     

    ・ひとり富士急ハイランド

     

    これも大学生の夏休み、僕は唐突にどこかへ行きたいと思った。

    その日はバイトもサークルもなく、貴重な夏の一日を無駄に過ごしたくはなかった。

    何しよう?どうしよう? 僕の頭の中のインテルマイクロプロセッサがはじき出した答えは富士急だった。

    僕は八王子まで行き、特急にのって大月駅から富士急行に乗った。

    そしてとうとう富士急ハイランドに着いた。

    着いたどー!よぅし来たからにはのりまくってやる!早速フリーパスを購入じゃー!!

    まずは今(当時)話題のドドンパに乗ってやるぞー!

     

     

    ドドンパは優に二時間待ちの行列だった。

    こんな事もあろうかと僕は本を持ってきていた。村上春樹の小説だ。

    周りが大学生・高校生のグループで賑やかな中、僕は一人別世界にいた。

    村上春樹の虚無的な世界観は孤独の隙間を埋めてくれる。

    かれこれ2時間全く話さないまま時が過ぎ去った。

    そしてとうとう僕の乗車順が近づいてきた。

    ドドンパは並列二人乗りである。当然ひとりで来ている僕の隣は空いている。

    案の定大学生のグループの中の一人が僕の隣に座ることになった。

    グループの中で一際元気でやんちゃそうなやつが僕の隣に座った瞬間、戸惑ったように押し黙ったのが忘れられない。

    あふれでそうな涙を吹き流すようにドドンパはゆっくりと始動し、音速の世界に突入した。

    ・・・・・いや〜ドドンパすごいスピードだった! 楽しかった〜もう一回乗っちゃおうかな!!

    その時、館内放送が富士急に響き渡った。

    「当園はあと10分で閉園になります お気をつけてお帰り下さいませ」

    真夏の血のように濃い色の夕暮れに、僕の影は長く伸びていった。

    溢れ出る汗は抑えきれず、暑さによるものかそれとも別の何かによるものか、僕にはわからなかった。

    僕にわかっていたのは2、3時間並んでドドンパに一回乗っただけで、富士急がそろそろ閉園しようとしているという事だけだった。

     

    フリーパス・・・・買ったのに・・・・・・

     

    帰りの電車に揺られながら今日僕は何を得たのだろうという事をぼんやり考えた。

    導きだした答えは、失ったもの(金・時間・誇り)はあったけど、得たものはなかったという結論だった。

    強いて得たものと言えば、富士急はすっごい混んでるという事実、遊園地に行くならもっと朝早く出掛けたほうがいいという知識、あと一人ではもう遊園地には絶対行かないという堅い決意だった。

    P.S. いつか一人BBQをしてみたい。「ちょwwやばwwww 驚愕www まさかの一人BBQ発見www」とかtwitterで晒されて拡散されるのが夢です。

     

     

  • 男の髭は諸刃の刃である

    男の髭は諸刃の刃である

    私の朝は早いみたいな言い方だが、僕の髭は濃い。

    よく九州の人ですか?とか聞かれることもある。

    それは多分に顔が濃く、髭が濃いからであろう。

    髭というものは難しいものだ。

    髭が濃いと毎朝剃らなきゃいけないし、剃ったら剃ったらでじょりじょりしてちょっとかゆくなるし、夕方になったら伸びてくるしで、なにかと面倒くさいのである。

    髭が濃いと、ちゃんと毎朝剃っていても上司から「masakuroy、いつ髭剃ったの〜?w」とか冗談で聞かれて適当にあいそ笑いを返すのだが、内心では「そんなに濃いのかな・・志村けんのコントみたいにマジックで書いた感じに青く見えてるのかな・・・」と激しく動揺し若干傷ついているのだ。

    全然髭濃くなくて肌つるっつるの人とかうらやましいと思うこともあるし、髭の濃さを隠すために「いやー風邪気味で・・・」とか「いやー早くも花粉症発症しちゃったみたいで!」とかいって伊達マスクをしてしまうこともある。

    しかし髭があったほうがいいと思うこともある。

    海外では大人の男は髭が濃いほうがダンディーだという風潮もあるし、実際日本人でも髭が濃いほうが男らしい・世界では認められるというイメージがある気がする。

    俳優の浅野忠信が好きなので、あのダンディーな髭にあこがれたりする。

    長期の休みでは髭を剃らないから結構伸び放題になって「おっなんかちょっと中東の男っぽくなってエキゾチックでいい感じじゃん」とか勝手に思えたりするのだ(周りはむさ苦しいと思ってるかもしれないが)。

    髭を最初に意識したのは高校生の時である。

    思春期だったので、同世代と比べてなんとなく髭が濃いことが気になりだした僕はなんとかしたかった。

    そこで目に飛び込んできたのが「週刊少年ジャンプ」の裏表紙に載っていた「これで君の濃い青ヒゲもピッカピカ!」みたいなコピーの髭脱毛剤だった。

    世間しらずだった僕は「これだ!!」と飛びつき早速通販で注文した。たしか7,000円くらいしたと思う。

    丹念に塗込んでいくことをしばらく続けたが全然効果は現れなかった。

    「だまされた・・・」masakuroy、18歳。 青春のほろ苦い思い出だ。

    その後、ヒゲが濃いことへのほの暗いコンプレックスを抱え続けた僕だが、ふとしたきっかけでコペルニクス的発想の転換に至った。

    「そうだ・・剃るから濃くなるんじゃね? これ抜いちゃえばいいんじゃないの?」

    それから僕は時間があればヒゲを抜くようになった。ピンセントで丹念に抜くこともあれば手で直接抜いてしまうこともあった。

    最近はさすがにしないが、手持ち無沙汰になるとヒゲを手で抜いていて、気付くと自分の足下に抜かれたヒゲが大量に散乱していることもしばしばあった。

    ヒゲを抜くのはもちろん痛い。しかしコツを覚えれば意外と簡単に抜けるようになる。

    まず、ヒゲを抜く前に顔をしっかり洗い、濡らして絞った手拭いを電子レンジに入れて一分。

    蒸れてホッカホカの手ぬぐいを手早くヒゲに押しあててしっかりと蒸らす。そうして髭を柔らかくしてからお手元にピンセット、手鏡、抜く髭を落とす台座にティッシュを引けば準備完了だ。

    あとはこれから少々の痛みに耐える心の準備さえあれば、ひたすら抜くのみである。

    ヒゲを抜くにもポイントがあって、鼻の下の線(人中というらしいです)に生えてるヒゲを抜くのは激痛だし、くちびるとあごの間にあるヒゲを抜くと80%くらいの確率で出血する。

    一時期は濃いヒゲになやむ男性向けに「ヒゲセルフピッキングの伝道師」としてセミナーを開催して一儲けしようかなどと妄想したこともあった。

    ヒゲを抜くのはよくないと言われることも多いが、デメリットを感じた事はあまりない。

    たまにヒゲ抜いた所からばい菌が入ってニキビっぽいのができてしまい、「あれ?鼻の下に米つぶついてるよ?」とか言われたこともあるが、そんなのはご愛嬌だ。

    今でも大体週末にはヒゲを抜いている。すると月曜からヒゲを剃るとき肌のノリもいいし、青さもあまり気にならなくなり気分もノってくるのだ。上司からも「masakuroy〜 髭www」などと突っ込まれるリスクも回避できるのである。

    たまに週末ヒゲを抜く余裕がなかったりすると「やべ〜今週ヒゲ抜けなかった・・・一週間テンション下がるわ〜」となってしまうくらい大切な儀式なのだ。

    でも痛いし、毛穴も傷つくし、髭抜いた後のティッシュの残骸は気持ち悪いので、基本的にやらないにこしたことはない。

    青ヒゲ男子の悩みは深いのだ。