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  • デビルズ・ヘアーカット 〜髪を切った時の話〜

    デビルズ・ヘアーカット 〜髪を切った時の話〜

    こんにちは。 masakuroyです。

     

    日々過ごしていると、ふとした時に面白い人に遭遇する時があります。

     

    今日はそんな話をしたいと思います。

     

     

    髪が伸びてきたなぁと思っていたので、美容室に行ってきたんです。

     

    場所はいつも行っているサロンT(仮)。

     

    値段がリーズナブルでうまく仕上げてくれるので気に入っています。

     

    私はいつも特に人の指名とかはしていません。

     

    2回くらい前に切ってくれた美容師さんがとてもカッコよく切ってくれたので、

    予約しようとも思いましたがメンバーズカードの担当欄に書いてあった名前の字が判読不能で、指名を諦めました。

     

    そんなこんなで今日も特に指名をせずに行きました。

     

    そこで訪れるであろう偶然の出会い・巡り合わせが私は嫌いではないのです。

    そして衝撃的な出会いが待っていました。

     

     

    席に通されしばらく待っていると、

     

    よろしくお願いシマァ〜ス!!」と藤森慎吾のように彼はやってきました。

     

    プロレスラーの中邑真輔みたいにサイドを刈り上げて長髪を豪快に横に流した、

    いかにも美容師らしいイカした髪型の彼がやってきたのです。

     

    彼のことはナカムラさん(仮名)と呼ぶことにします。

     

    まるでいかにもエグザイル軍団の下っ端にいそうな存在感を放っていました。

     

    非常に元気がよく、太陽のような明るさを放っていました。

     

     

    お客さんが帰るたびに

     

    「おっつかれシャーシタァーーーー!!」

     

    と誰よりも元気な声で叫びます。

     

     

    ナカムラさん「今日はどんな感じにしますか?」

    私「そうですね、伸びた分だけ切る感じでお願いします」

    ナカムラさん「そんな感じっすねぇ〜オッケーっす! じゃぁまずシャンプー行っちゃいましょう!!

     

    瞬時に私のイメージを理解してくれたナカムラさんに一通りシャンプーされた後、席に戻りカットが始まった。

     

     

    ナカムラさんはいきなりバリカンで私の後頭部を刈り始めた。

     

     

    あれ? 伸びた分だけ切るって・・・

     

    しかも普通は「刈り上げちゃってもいいですか?」とか聞かない??

     

    刈り上げなんてしたことないんだけども・・・・

     

    と一抹の疑問の余地を感じたがナカムラさんは問答無用でガンガン刈り上げていく。

     

    彼には具体的なイメージはできており異論を挟む余地はない。

     

    ナカムラさんの目は真剣だ。 私は彼に全てを委ねることにして無駄な抵抗をやめた。

     

    しかしナカムラさんは途中で髪を切るのを中断するとおもむろにフロアをうろつき始めた。

     

    何かを探しているらしく、カットに使う大事な道具がみつからないのかと思いきや、

    同僚の美容師さんを見つけると何か話しながら「ウェ〜〜〜イ」とウェイしていた。

     

     

    それがしたかったのかよ!(((;ꏿöꏿ;)))

     

     

    ウェイするために同僚探していただけかよ!

     

     

    私は心の中でツッコんだが、これが彼流のスタイルなのだと悟り平静を装った。

     

     

    私は髪を切ってもらっている間愛読書であるSPA!を読んでいた。

     

    芸能記者の内部事情的な記事を読んでいたところで、急にナカムラさんが積極的に絡み始めてきた。

     

    ナカムラさん「あれ?お客さんもしかしてゴシップ好きっすか?

    私「いや、別にそんなに、、この雑誌いつも読んでるだけで」

    ナカムラさん「俺ゴシップはマッジで詳しいっすよ!!どんどん情報集まってきますから!

     

    ナカムラさんは美容師以外にも芸能レポーターとしての顔も持っているらしい。

    この男、底が知れないと思い「ちなみに今どんなホットな情報持ってるんですか?・・・」と聞いてみたところ

     

    ナカムラさん「いやぁ〜、あれっすねぇゲス的なやつですねぇ〜! あのボーカルが使うバーとかこのへんすっから! 世間がベッキーとか言ってる間にあいつもう次行ってるよ!って思ってましたからねぇー!!」

     

     

     

    そんなん知ってるよ!!!(((;ꏿöꏿ;)))

     

     

    普通にニュースでやってる有名な話じゃねぇかよ!!(゚Д゚;)

     

    しかも結構前の話じゃねぇか!! 

     

    またしても心の中で総ツッコミをしながら努めて平静を装い

    へぇ〜そうなんだ〜さすが事情通ですね〜」と相槌打ちながらベージをめくり、

    警察対ヤクザの抗争”の記事を読んでいるとすかさずナカムラさん。

     

    ナカムラさん「おっヤクザものっすね!お客さんヤクザ好きっすか?

    私「(好きじゃねぇよ)え、ええ・・・まぁよく映画とかドラマの題材になってますよね」

    ナカムラさん「俺すっげぇ好きなんすよねェ〜 俺、ヤクザとかはぐれものでも社会の中で必要な存在だと思うんすよね。 ゴキブリみたいな存在かもしれないすけどゴキブリにも存在意義はあるじゃないですか? ゴキブリでもいなくなったらあっというまに生態系崩壊しますからね

     

     

    いきなりヤクザをゴキブリに例え出すナカムラさん。

     

    下手なこと言うと東京湾に沈められるぞ!!(((;ꏿöꏿ;)))

     

    ハラハラするわ、も〜〜!!

     

    しかも生態系の話にまで発展させるとは・・・

    何者なんだよナカムラさん! 美容師だろ!

     

    私「た、確かに全くいなくなっちゃったら案外つまんないかもしれないですね〜」

    ナカムラさん「そうっすよ! 彼らは実社会に隠れてますから! 表むきにヤクザやってるかって分かんなくってきてんすよ!

    ・・・そういう俺も実はヤクザかもしれないっすよ?

     

     

     

    何「フフン」みたいな顔してんだよ!!(((;ꏿöꏿ;)))

     

    ドラマとか映画に影響されすぎだろ!!(|||O⌓O;)

     

    ヤクザでもなんでもいいから仕上げにかかってくれよ!!(;´Д`)ノ

     

    そんなこんなでナカムラさんが発する独特なキャラクターとオーラに翻弄されているうちにカットは終わっていた。

     

    刈り上げは抵抗があったが、SuchmosのYONCEのような髪型に仕上げてくれた。

     

    あくまで髪型だけだ。

     

    当たり前だが顔は私である。

     

    しかし仕上がりは大満足だ。 さすがナカムラさん腕も確か。

     

    お会計している時にナカムラさんが、なぜか半笑いでチラチラ僕を見ている。

    思わずこちらも半笑いで「なんですか?」というと

    「お客さん! なんと今回でポゥイントが溜まりましてぇ! トリートメントかハンドクリームを差し上げます!!

     

    なんか嬉しそうだな!!  ナカムラさんのキャラにつられてついつい笑顔になってしまう。

     

    最後に入口ドアを開けて見送りしてくれたナカムラさん。

     

    ナカムラさん「では、ありがとうございました!! また是非お越しください!」

    私「はい、今日はありがとうございました」

     

    会釈をして歩き出すとナカムラさんが「あっ!・・・」と何か言いかけたので、

    振り返ると、ナカムラさんは普通に店の中に戻っていた。

     

     

    最後のちょっといい忘れたみたいのなんだよ!!( ; ロ゚)゚

     

     

    気になるじゃねぇかよ!!(((;ꏿöꏿ;)))

     

     

    そんで普通に戻ってんのかよ!!

     

    最後までナカムラさんの不思議キャラに翻弄された私は、偶然の出会いとブログネタを提供されたことに感謝をしつつ今日もバーに行くとしよう。

     

    アディオス。

     

    Fin.