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  • 腐男子ごはん。〜窮悲3分間クッキング〜

    腐男子ごはん。〜窮悲3分間クッキング〜

    好き、きらい、好き、きらい、好き、きら・・あぁあ!!

    あっすいません、どうもmasakuroyです。

    今日は料理の話をしたいと思う。

    僕は実家に住んでいるとき、まったく料理をしなかった。

    カップラーメンさえ作らなかった。なぜならオカンが料理を作ってくれるからだ。

    台所に立って自分が料理を作るということを想像すらしなかった、というか必要性を全く感じなかったのだ。

    うちは父も弟もわりと料理が好きで自分で作ったりしてもいたのだが、僕だけは全く興味をしめさなかった。

    だってテーブルについてしばらく経ったら自動で(決して自動ではない、お母さんが作ってくれてるんだよ!)勝手に料理が出てくるのだ。これで自分でまっずい料理をわざわざ作ろうなんて思うのはよっぽど物好きではないか。

    そんな僕だが、転勤して一人暮らしをするようになると、料理を作れるようにならなければという気持ちがムクムク湧いてきた。

    家の周りにはご飯を食べるところ(中華料理屋・王将・松屋・ほっともっと・ラーメン屋・街かどやっていう東海だけの定食チェーン?)がたくさんあるのだが、なかなかどうしてこれだけバラエティがあっても味に飽きてしまうのだ。

    それに作ってみると料理も結構楽しいもので、私は「ひとり暮らしのための料理」「フライパンひとつでできる料理」といった本を買い、調味料を買い揃え、フライパンやしゃもじ・さいばし・包丁など調理器具をそろえ、ルンルン気分で料理をするようになった。

    スーパーで食材を物色し何を作ろうか考えながら店内を回遊するのが週末のたのしみという、完全に主婦の境地に達しそうになったりしていた。

    もうちょっとでエプロンとかまで買ってしまいそうな勢いだった。(ちなみにお気に入りはトマトの形をしたキッチンタイマー)

    そのうち僕は「見てみて♫ ちゃんと料理つくってるんだよ♪ えらいでしょ♫」というアピールのためにSNSに手料理の写真をアップするようになった。

    「わーおいしそうだねぇ♫」

    「自分で作ってるんだね、えらいね〜♪」

    そういうメルヘンなコメントが溢れることを夢想していた。

     

    しかし全く想定していなかったことが起きた。

     

    コメント欄が炎上したのだ。

     

    ■例1. 豆腐ハンバーグ(半壊)

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    ”これ久々にやばめなの来たね”

    ”全壊でしょ”

    ”ワイルドだな”

    ”これは、あかんわぁー”

    ”食欲失せたわ…おかげさまでダイエットになるわ!”

    ”よかよか、男の料理はこんなもんたい。”

     

    ■例2.豚こま肉ハンバーグ きのこソース

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    ”これみて、今日は断食できました。ありがとう!”

    ”ハンバーグどこにあんの?真ん中に白い脳みそみたいのあるけど”

     

    ■例3.麻婆ジャガイモ

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    ”うわー、クソまずそー。こういうの待ってた!”

    ”レシピ通り作ればいいのにー!笑”

    ”うわー、やってくれるわぁ。左利きっていうのが分かるのも、ひくわー。”

     

    例4.鶏と茄子の炒め煮 黒酢風味

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    ”見た目がだんだんまずそうじゃなくなってきてる。前みたいにもっと激しいもののせてくれ! ”

    ↑なにに飢えてるの?

    ”今年もこのシリーズには期待してますw”

     

    そのうち、私は料理をSNSにアップするたびにコメント欄が炎上するかもしれないという恐怖で夜眠れなくなり、いつしか自分の料理が見られることが怖くなってアップするのをやめた。

     

    また当時、料理を作った際に出る生ゴミの処理に悩まされていた。

    生ゴミを可燃用ゴミ袋に入れ、フタつきのゴミ箱に入れておくとすぐに生ゴミが腐り、なんとショウジョウバエが発生したのだ。

    僕はショウジョウバエという素敵な同居人をふいに得て、あやうく2匹のショウジョウバエを「トム」と「ジェリー」と名付けようかどうしようかという寸前まで精神的に追いつめられていた。

    そのうち私は腐った生ゴミから出る匂いが苦痛になり、料理するのをしばらくやめた。

     

    そして料理をしなくなって半年くらい経ったとき、名古屋でお世話になっている人と話していて料理の話になった。

    その人は毎日自炊しているような料理好きな人で、「こないだハヤシライス作ってんけど、煮込んだトマトがトロットロに溶けてめっちゃうまかってん」というような事を言っていて、「おいしそうだな〜、僕も料理してたんですけど、生ゴミが腐って匂いが出るのが嫌でやめちゃったんですよ・・・」と悩みを打ち明けた。

    するとその人はいった。

    「え? 生ゴミ出たら小さいビニール袋に入れて、口を締めて可燃ゴミ袋に捨てれば全然におわんやん」

     

    その言葉を聞いた時、まるで頭の中に電流が走ったようだった。

     

    そうか、その手があったか・・・ビニール袋に小分けして思いっきり縛って捨てればいいんだ!!

     

    僕はその日から料理を再開し、今では平日も早く帰れれば毎日自炊をするようになった。

    そしてどっちかというとクローズ型のSNSにふたたび料理の写真をアップすることを始めた。

    こちらは匿名であるしそんなに多くの人がやっていないので、コメント欄が激荒れする心配がないからだ。

     

    とりあえず今は凝ったものを作るよりも、買った材料をいかにムダなく使い切って料理ができるか、食材費をおさえて満腹になれて、かつおいしい料理が作れるかを主眼において自炊をしている。

     

    また僕が目指す理想の料理のスタイルとは、”作りながら片付けていく料理”だ。

    料理を作って食べ、「あぁ〜おいしかった〜」といい気分になったあとで食器洗いをするのは憂鬱なものだ。

    なので作りながら片付けて、料理が出来る頃には調理器具は洗いも含めて全て終わっている状態を目指すというのがいい。

    まさに「家に帰るまでが遠足」スタイルである。

    まぁ・・食器は食ってから洗わないといけないけどね・・・それが結構めんどくさいんだけどね・・・それでも毎日家で自炊するとなると毎日食器も洗わないといけない。

     

    僕は「男料理界の小革命児」としてこれからも料理の腕をふるっていきたいと思う。

    でも包丁をぽろっと落として、足の甲にブッ刺さったりしないかとか想像するとたまに不安です。

    ちなみに、今一番つくりたい料理は鶏胸肉を蒸した「ジャンバラヤライス」です。

    Fin.