パターソンを観た

こんにちは。masakuroyです。

緊急事態宣言が延長され5月末までとなり、自粛生活もだいぶ慣れてきました。

「新しい生活様式」なるものも発表され、以前までと全く同じような生活には戻らないんだろうなという事を薄々感じはじめてきています。

コロナウイルスの特効薬が開発され集団免疫を獲得するまで生活スタイルはガラリと変わるでしょうから、仕事・プライベートを含めてどのように影響していくのか興味深く過ごしていきたいと思います。

さて、外出自粛で暇なので先日Amazonプライムで「パターソン」という映画を観ました。

公開時もちょっと興味を惹かれて居たのですが、念願かなってようやく観ることができました。

私のイチオシの俳優、アダム・ドライバー主演で監督はジム・ジャームッシュ、詩人である主人公の日常を描くという字面にするだけでどんな映画なんだろうと気になりました。

ストーリーをざっと説明すると主人公のパターソンはパターソン市に住むバスの運転手であり詩人です。(パターソンという名前でパターソンに住んでいるのはたまたまです)アーティストになりたい妻とフレンチブルドックの2人+一匹暮らしで代わり映えしない日常を送っていて、とある一週間を描いています。

この映画は事件らしい事件は起きず淡々とした日常が詩人であるパターソンの目を通して語られていきます。

詩人である彼はバスの出発前に同僚のインド人(彼は色々悩みを抱えています)が出発の合図をしに来るまでの間や、お気に入りの滝が見れる公園のベンチや自宅の地下室でノートに詩を書き溜めていくのです。

バスの乗客のなんでもない会話や、毎日犬の散歩のついでに寄るバーでのマスターとのやり取りなどからパターソンはヒントを得て詩を書き綴っていきます。

またとてもチャーミングで少し移りげな妻は自宅を頻繁に模様替えしたり、カーテンに独特なセンスの絵を書いたり、ギターを衝動買いしてカントリー歌手を目指したり、はたまたオリジナルのカップケーキを焼いて週末の市場で売って一儲けしようとしたりします。

パターソンは人々との何気ない日常の一コマや妻との生活をとても愛しており、詩作の原動力としているのです。

この映画を観て思ったのは何気ない日常はとても愛おしいものであり、どのように日々を過ごすかはその人次第ということです。

詩人であるパターソンには彼を取り巻く全てが詩のモチーフになるのです。

家にあるなんでもないマッチ箱でも妻との他愛無い会話でも、それは全て彼の詩人のフィルターを通すと色鮮やかに色づいていきます。

そして彼の詩人としての視点は同じように日常の中に詩作の視点を見出す詩人を自然と引き寄せていきます。

彼は日常で出会う詩人(こう書くと少年漫画の能力者は惹かれ合うみたいな感じですね)からインスパイアされ、また新たな詩作に取り組んでいきます。

何気ない日常は外出自粛で自由な行動ができない今だからこそ、なんとも愛おしく貴重なものだったという事を実感させられます。

地味な映画であることは否めませんが、日常に新しい視点を持ち込んでどのように日々の生活を輝かせるか、その方法を教えてくれる素晴らしい映画ですので是非見てほしいと思います。

それでは本日はここまでです。

GOOD BYE. GOOD MOVIE.

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